Velocity

方向を定めて

AI 時代の自己表現のあり方に悩むソフトウェアエンジニア

芸術とは無縁な人生を送ってきたが、自己表現なるものを大事にする性分ではあると思う。

外界のあれこれをインプットして咀嚼し、自分の考えを整理した上で何かをやってみる、そして他者に伝える。アウトプットには確かに自分という存在が写し出されており、他者のものと比較して優れていたり劣っていたり、あるいは比較さえ出来なかったりする。

自分×問い というかけ合わせの結果は1種の自己表現であり、他者からの評価の対象である。結果に至るまでの思考の過程は創作活動とも呼べるだろう。

日常の中で、自己を表現するための創作活動に時間を費やせるというのは幸せなことだと思う。単純にこの時間を増やそうと考えた時に、人生という時間の中で大きなウェイトを占める仕事に思考が移る。ソフトウェアエンジニアリングという仕事における創作活動とは何だろうか、そして誰のニーズを満たし、どのように社会と繋がるのだろうか。

ソフトウェア開発における自己表現って何だろう

今までのコーディングやシステム設計においては、「与えられた制約や要求の下で、どのような設計・コードで、どの範囲の問題を解決するか」というのが自分にとっての自己表現になっていた。自分が優れた解を導き出したいという知的好奇心なのか、承認欲求なのか、それとも違う何かなのか、正体は分からないけれどとにかく自己の考えが形として具現化されるということが自分にとって大事なのである。

「コードの美しさ」という表現があるように、人々は無機質なコードの中に、コンセプトだったりアイデアを見出すことができる。それは誰かの存在を感じることに繋がる。コーディングとは、解決空間をコンセプト化したものなのだから。

設計やコーディングという作業は、開発において必ず必要な工程であり、人間が一定の時間をかけることが当たり前だった。この時間が確保されていることは、仕事上での自己表現の場が一定確保されていることを意味する。設計やコーディングを自らの手で進める上で、何かしらの気づきを得て、思考が揺れ動くこともある。こうしたプロセスを経ることで、自分のアウトプットにより自信を持つことができるようになる。

しかし、AI の普及によって、これらの前提は変わりつつある。

AI が自己表現をどう変えたか

創作活動の場であった設計やコーディングという作業が、1人で淡々と思考を積み上げるものではなく、AI が生成したものに対して自分の意図を反映させていくという協業的なスタイルに変化した。

自分で思考を積み上げた結果と、AI が生成したものを修正した結果。これらが仮に全く同じ結果であったとしても、後者を自己表現の1種として捉えることが自分はできない。つまるところ、自分にとっての自己表現とは、結果の良し悪しではなく思考の揺れ動きなどを含む一連のストーリーを圧縮したものなのである。

しかし、このストーリー性が重要なのはあくまで自分の中であり、社会からは求められていない。社会は、可能な限り早く良いものを作ることを求めている。

つまり、ソフトウェアエンジニアとして働く以上、今までのような自己表現の喜びを得たいのであれば何か思考やフィールドを変えていく必要がある。

何を変えるか?

では、自分はどのように思考を変える必要があるのだろうか?どうすれば今までのような自己表現の喜びを感じつつ、社会からのニーズに応えることができるのだろうか?

今の考えとしては、2つの案がある。1つは「結果ではなく過程こそが自己表現だ」という考え方である。

1. 結果ではなく過程こそが自己表現だ

今までは、成果物であるコードや設計に自分が写し出され、過程はストーリーの一部であるという考え方をしていた。しかし、Agentic coding において人間が主に関与するのはプロセスの設計である。自分の仕事をやり方を言語化して、ハーネスを作り上げ、要求を与えると AI が期待されているアウトプットを出力する — 間接的ではあるが、そのプロセスには確かに個々人の意思が反映されている。実際、ハーネスを作り上げていく過程は非常に楽しい時間だ。キャリアの中で一番面白い時期だと感じたこともあった。

しかし、ハーネス整備が進むにあたり、開発のボトルネックは設計やコーディングではなくその前後の開発プロセスに移行する。要件・要求の定義や、組織内での成果物のレビューなど、そういった類のものだ。これは合理的で健全なシフトだ。

問題は、この状態で設計やコーディングのハーネス整備に投資し続けても、投資対効果が目減りしていくということだ。組織の帽子を被った自分が「他に移ったボトルネックを解消しろ」と言ってくる。チューニングの基本だ。

他に移ったボトルネックの解消には、今までとは異なる領域についての専門性が必要になることがある。プロダクトマネジメントやプロジェクトマネジメント、QA や組織論など多岐に渡るだろう。開発プロセスを自己表現の場として選ぶには、ソフトウェア開発にまつわる広範な物事を学んで、血肉としていくしかない。なぜなら、AI に相談してその結果を採用するだけでは、自己表現と呼べないからだ。

2. プロダクトこそが自己表現の発露だ

2つ目のアプローチは「プロダクトこそが自己表現の発露だ」という考え方にシフトすることだ。1つ目の「結果ではなく過程こそが自己表現だ」という考え方は直交関係にあり、それが仮に横方向のシフトだとすると、これは縦方向のシフトになるだろう。

人類皆プロダクトマネージャーという世の中の潮流 (要出典) を踏まえると、こちらもあり得るように感じている。「ユーザーの抱えているペインをどのように解決するか?」という問いに対して、自分が考える最善の一手を世の中に出し、顧客からのフィードバックをその評価とする考え方だ。

こちらの難しさは、1つ目同様にプロダクトマネジメントの専門性が必要なのに加え、組織の中で1人でプロダクトないし機能を作り上げてリリースするという機会を得る必要があるという点がある。1人で作り上げるのは理想ではあるが、組織の中で働いている以上、チームでプロダクトを作る時に自分の意思をどれくらい込められたかが重要になる。

また、作ったプロダクトが顧客の課題が解決できていなければ価値がないという点も難しさの一つである。そのような状態は健全ではないため、自己表現の場として長続きしないだろう。

結論

ということで、今の自分の考えとしては、自己表現の場を大切にするのであれば今までとは思考を変えて越境していく必要があるという結論に至った。ハードな道のように感じるというのが正直なところだが、ソフトウェア開発の最前線で戦っていくためには必要なことである。自己表現の場がないということは、もはや自分ではなく他人に任せれば良いのだから。

3ヶ月後にはまた思いが変わっているかもしれないが、今の時点でのスナップショットとしてここに記録しておく。

物事を大きく考えすぎず、やるべきことを淡々とやる

最近ランニングが趣味になり、それに伴ってランナーの本をいくつか読んだ。 それぞれの本の中で、気に入っているフレーズを抜粋する。


走ることについて語るときに僕の語ること | 村上春樹

継続すること──リズムを断ち切らないこと。長期的な作業にとってはそれが重要だ。いったんリズムが設定されてしまえば、あとはなんとでもなる。しかし 弾み車が一定の速度で確実に回り始めるまでは、継続についてどんなに気をつかっても気をつかいすぎることはない。

走って、悩んで、見つけたこと。 | 大迫 傑

泥臭く走り続けることでしか、強さは手に入れられないし、毎日、淡々と普通に続けることが実は一番難しい。

ランニング思考 | 槙泰俊

この「やるべきことを、 倦まず 弛まずやり続ける」というのは、走ることだけでなくて、何をやるにも大きな違いを生み出すものだと僕は信じている。毎日毎日、筋肉の炎症で熱が 38 度近くあり、身体のいろんな箇所が痛む状態で、でもきちんとやるべきことを毎日コツコツとやることは、どんな状況においても心乱されない訓練にもなる。天気とか体調といった自分で操作できないものには心乱されず、今自分にできることを無心に行うための訓練。


いずれも "継続の重要性" という共通項があるような気がする。特に「淡々と」という表現が、自分の中で腑に落ちるというか、そうそうそうだよなという気持ちにさせられた。

新しいことにチャレンジしたり、単純に取り組む量を増やしたいと思う時にネックになりやすいのが、様々な心理的なハードル。目標に達するまでに要するステップが多すぎて大変だなーとか、どうやったら最大効率で物事を進められるのか、とかそういったことを考えていると、次第にその物事を考えること自体が嫌になってくる。

物事を「淡々と」進めると言った場合、対象を大きな存在として捉えすぎず、目の前の一部分に集中するようなニュアンスがあるように感じる。同時に、そこに怠惰だったり驚きの感情はないように感じる。

対象の大きさに対しての畏怖の感情が発生すると、途端に物事を進めることが難しくなる。

英語の学習でもコンピューターサイエンスの学習でも、ある程度自分に自信が持てるレベルに達するには年単位は必要だし、よっぽどのコミットがない限りはそんな日は訪れないのかもしれない。そんなことをぼーっと考えていると「そもそもやる意味ある?」みたいな問いも自然と訪れる。ただ、そんなネガティブな弾み車を回して消耗している暇があったら、目の前のやるべきことをやった方が良いに決まっている。自分がやりたくてやっていることだし、やるべきなんだから。

そういったことをぼんやり思っていたからこそ、「淡々と」という表現がすごくフィットしたのだと思う。


目標への向かい方の自分的フレームワークを考えてみると、こんな感じになりそうだ。

  1. 自分がやるべきことを明確にする
  2. 成長を実感できるような小さなステップに分解する
  3. 淡々とやる

3 は頻度を高くすると継続しやすい気がしている。週に3回よりも毎日やると決めた方が自分は継続に成功しやすい。自分自身の直近の例だと、そろそろ英語で議論できるようになりたいなーと思ってDMM英会話を始めたが、必ず毎日レッスンを入れるようにしている。今日が14日目だ。最初の2日くらいは億劫だったが、それからは日常の1つとなっており、省エネルギーで継続できている。

また、書いている自分自信でも矛盾があるように感じてしまうが、「淡々とやる」ことが無味乾燥にならないように意識する必要はある。アクティビティに刺激がないと、否が応でも何かしらの負の感情が湧いて出てきてしまう。

それを防ぐために 2. で「成長を実感できるような」という prefix を仕込んでいる。継続することで成長を実感できるような設計をしておくことで、できるだけポジティブな弾み車を回すようにし、途中で物事を諦めてしまうリスクを小さくしている。


自分にとってのフレームワークが確立できれば、物事を進めることが幾分楽になる。やるべきことだと自分が認識できれば後はやるだけなので、自分の奥底の心との diff がないように「やるべきこと」をクリアにしていくことが大事なのかもしれない。

CADDi で自分の代表作を作る(入社エントリ)

2023年11月に4年半ほど働いた freee を退職した。12月からは CADDi でソフトウェアエンジニアとして働いている。CADDi で働き始めてから約2ヶ月が経過したので、心境を綴ってみる。

freee でやっていたこと

2019年の6月、SES企業でエンジニアとして働き始めてから1年半ほどが経っていた。「自社プロダクトを開発している会社で働いてみたい」という理由で freee に入社した。

最初の2年半は会計士・税理士向けの機能の、残りの2年は個人事業主向けの機能の開発運用を担当していた。

最初はただただタスクをこなすのに必死だったが、入社して半年くらいのタイミングで、メンバーの異動などによって自分が開発のオーナーシップを持たざるを得ない状況になった。そういった経緯もあり、気づけばチームのアウトプットを最大化するために何でもやる人になっていた。スクラムイベントの改善や、ドキュメントの作成、落ちてるボールを拾いまくるなど、そういった感じだ。

自分が思い返す限り、ずっと楽しく仕事をしていた。環境にも恵まれた。マネージャーは常に自分がやりたいことを尊重してくれており、個性を尊重するカルチャーが自分らしく考え・振る舞うことを後押ししてくれていた。

そんなこんなで面白そうなことを手当たり次第やっていると、技術的な関心事に閉じず、次第にプロダクトだったり組織にも関心が広がっていった。中でも特に印象に残っているのが、入社して1年くらいの時に携わった全社MTGの司会業だ。これについては以前 note を書いたこともある。

freeeの全社員が集まるミーティング "WeeklyAekyoHour" のつくりかた|plant

"司会" というタグがついているが、単に司会進行をするだけではない。全社MTGボトムアップで行われているため、コンテンツの枠組みや視聴者 (= 全社員) の体験設計も含め、自分たちで試行錯誤することができる。

「なんか面白そう」という理由で始まった司会業は、結果として、ジュニアエンジニアでありつつも全社観点で物事を考えることができるという貴重な機会になった。それをきっかけに、「職種・ポジションに関係なく、向き合うことさえできれば課題の当事者になることができる」ということを学んだ。これは今の自分の仕事のスタンスに大きな影響を与えている。

他にも、freee で学んだことは数えきれない。

  • プロダクト・組織のスケールにどう立ち向かうか
  • ミッション・ビジョン・カルチャーが持つ力強さ
  • 技術に固執せず、ユーザー価値を追求することの重要性
  • 複雑なドメインを扱うエンジニアリングの奥深さ
  • etc.


後半の2年は、エンジニアリングマネージャーを務めたり、技術で勝負したくなって1メンバーに戻って開発に集中したりしていた。そういった柔軟なキャリアを選べる環境は本当にありがたかった。

転職のきっかけ

freee では充実した日々を送っていた。自分は働きながらコンピューターサイエンスを大学で勉強しているのだが、業務時間もかなり融通を効かせてもらっていたりした。そういったこともあり、あまり転職などは視野に入れていなかった。

しかし、とあるタイミングで改めて中長期のキャリアについて考え直す機会があった。そこで、「全く違う環境で、自分がソフトウェアエンジニアとしてどれくらいのパフォーマンスを出せるのかチャレンジしてみたい」という気持ちになり、転職を考え始めた。

正直言うと、ソフトウェアエンジニアとしての代表作と言えるものを自分は freee では作れなかった。

もちろんコミットはたくさん積んだ。しかし、それはどれも大きな大きなプロダクトの一部の改善であり、自分のこの手で事業に大きなインパクトをもたらすことはできなかった。これはひとえに自分の実力不足だ。大きなプロダクトに非連続的な進化をもたらせるほどの実力が、まだ自分には無かった。

freee で働く中で、1人で圧倒的な成果を出すというよりも、チーム全体の最適化に取り組む方が目の前の成果が出やすいということは何となく分かっていた。それでも、1人のソフトウェアエンジニアとして、自分の代表作とも言えるプロダクトをこの手で作りたいと思った。

そんなこんなで、より小さなフェーズの会社で働いてみるのもアリかもな、と思うようになった。

CADDi との出会い

そこで、自分の琴線に触れた会社が CADDi だった。

数年前から CADDi という会社の存在は認知していたが、Rust でゴリゴリとアルゴリズムの最適化をしている集団みたいなイメージがあったため、最初はあまり視野に入れていなかった。 しかし、ある日ふと求人を見てみたら、ソフトウェアエンジニアを募集していることに気づいた。自分は元々石油天然ガスのプラントで働いていたこともあり、「モノづくり産業のポテンシャルを解放する」というミッションを見て興味が湧き、とりあえずカジュアル面談を申し込んだ。すると CTO のアキさんが出てきてびっくりした。

アキさんに話を聞いてみると、次のようなことが分かった。

  • 事業として向き合っている課題が産業全体かつグローバルでとにかく大きい
  • 軸となる事業が2つあり、SaaS事業である DRAWER についてはまだ2年目である
  • プロダクトも組織も向き合うべき課題がたくさんある

会社がやろうとしているスケールの大きさや、SaaS 事業が思ったより初期のフェーズだったこと、さらには自分の手で解決できる課題の数が多いという3要素に惹かれて、選考を受けることに決めた。

3つ目は人によってはネガティブな要素かもしれないが、自分としてはポジティブな要素だった。 事業が急成長するに伴い、課題が一気に膨れ上がったとのことだったので、そこに参加して当事者として乗り越えていくという経験は滅多に積めるものではないからだ。難しい課題であるほどワクワクする性格なのだ。

そして選考を経て、最終的に CADDi への入社を決めた。

CADDi で働いてみて

入社してからは丸2ヶ月が経ち、今は新規サービス開発をしているチームの一員として開発を行っている。 具体的な開発内容としては、次のようなタスクを担当した。

  • サービスの機能追加
  • バッチ処理機構の設計・実装
  • パフォーマンス改善のためのリファクタ
  • サービス監視の設計・導入
  • エラートラッキングツールの導入

働いてみての感想は、結論から言うとめちゃくちゃ楽しい。

入社前に聞いていた通りやることは大量にあるのだが、それをチームとして優先順位をつけて対応していく速度が物凄く速い。 また、個々のメンバーの裁量が大きく、一定抽象的なタスクであっても個々で進め方を考えてチームでレビューするという形になっているのも速度の1つの要因になっていると感じる。開発チームに join して2スプリント目にはバッチ処理機構の設計をまるっと任せてもらえたりしたのは信頼を感じて率直に嬉しかった。

また、オンボーディング・ドキュメントが充実していたり、話す人話す人皆親切だったりと、気持ちよく働けるのも印象的だった。スタートアップではあるが残業を強いられることもなく、自分は 8:30~17:30 という勤務時間をベースとして継続的に働くことができている。 タスクが中途半端で終わるのが嫌で多少残業することはあるが、週15-20hほどの時間が必要な学業と両立してやっていけそうなビジョンが見えたのは自分にとって非常に嬉しいポイントだった。

終わりに

CADDi の事業は一見何をやっているか分かりにくいかもしれない。自分は製造業出身ではあるが、入社してオンボーディングを受ける過程でようやくちゃんと事業の強さ・面白さを理解できた気がする。

資料を眺めただと最初は少し分かりづらいかもしれないが、"MANUFACTURING" という実際のモノを扱う設立当初からの事業と "DRAWER" という図面データを扱う SaaS 事業の組み合わせで生まれるシナジーこそが CADDi という会社の大きな強みになっている。製造業という大きな産業を変えるためには、ソフトウェアだけではなくデジタル・リアルの両方を最適化していく必要がある。非常にチャレンジングな目標ではあるが、自分の熱量を注ぐにはこの上なく面白い課題だ。

組織としても、この1月に新しく VPoE が就任したということもあり、さらに成長のスピードが上がっていくとても面白いフェーズだと思っている。

そんな CADDi で、胸を張って自分の代表作と呼べるようなプロダクトを作りあげ、自分たちの日々の生活を支えているモノづくり産業全体をさらに面白く、魅力的なものにしていきたい。


興味を持ってくれた方向け

CADDi の事業や組織、具体的なプロダクト開発について興味がある方は採用ページをご覧いただくか、もしくは @plant_ja に DM もしくはリプライをいただければより詳細をお伝えできると思うので、気軽にお声がけください。特に転職をお考えでなくても「どんな技術使ってるの?」などの雑談でも大歓迎です。

また、前職である freee に興味がある方も、中の人にお繋ぎするので興味がある方はご連絡ください。

人は何に動機付けされるのか — MCode Assessment を受けてみた

きっかけ

先日 欲望の見つけ方 という本を読んだ。この本の中では、欲望には薄い欲望と濃い欲望の2種類があるということが述べられていた。

薄い欲望は他の人の欲望を真似たもの(他の人が欲しがっているものを欲しくなる)であり、濃い欲望は自分の内から湧き上がってくるものだという説明だった。

そして、自身の濃い欲望を特定する方法として "Motivation Code" という考え方が紹介されていた。

"モチベーション" という言葉は事あるごとに取り上げられ、書籍になり、ついには「モチベーションなるものは存在しない」という意見も見かけるようになった。ただ、そこで紹介されていた Motivation Code の考え方は自分にとって新鮮で興味が湧いたので、Motivation Code を紹介する本 を買って読んでみたり、社の福利厚生を利用して診断を受けてみることにした。

Motivation Code とは?

motivationcode.com

概要を簡単に説明すると、行動を起こす時の原動力は人それぞれで異なり、それらは27種類のモチベーションテーマに分類されるというものだ。テーマは「影響を与える」「完成させる」「他人と協力する」「正しいことをする」など様々である。27種類の中から最も強い傾向の3つを組み合わせたものが自分の Motivation Code であり、これは人生において不変である。

重要な点として、各テーマは好き嫌いややる気が生まれる傾向などではなく、喜びだったり楽しさを感じる傾向にフォーカスしたものになっている。書籍*1の中では、モチベーションはやる気の有無などではなく、タスクを楽しむことであるとされていた。タスクをこなすだけではなく、その作業にそれ以上の意味だったり喜びを感じることができるもの (= 前述のテーマ) が人それぞれに存在し、それが自分を突き動かしている。自分の Motivation Code を知ることは、何が自分の原動力になっているのかを理解することと同義である。

書籍の中では、27種類のテーマは似た要素同士 family という単位でグルーピングされていた。ただ、診断後のレポートでは family ではなく dimension という概念に置き換わり、粒度も異なるものになっていたので参考程度に🙏

The Visionary family

未来志向で、アイデアを実現したり何かに影響を与えることに動機付けされる。

  • Achieve Potential — ポテンシャルを発揮する
  • Make an Impact — 影響を与える
  • Experience the Ideal — 理想を体験する

The Achiever family

何かを終わらせたり、挑戦をやり抜くことに動機付けされる。

  • Meet the Challenge — 挑戦する
  • Overcome — 克服する
  • Bring to Completion — 完成させる
  • Advance — 前進する

The Team Player family

他の人と一緒にゴールを目指したり、他者からの期待に応えたりすることに動機付けされる。

  • Collaborate — 協力する
  • Make the Grade — 基準に達する
  • Serve — 他人の期待に応える
  • Influence Behavior — 行動に影響を与える

The Learner family

何かを探究したり学んだり、それを他者に伝えることに動機付けされる。

  • Comprehend and Express — 理解し、表現する
  • Master — マスターする
  • Demonstrate New Learning — 新しい学びを披露する
  • Explore — 探求する

The Optimizer family

何かを効率化したり、整理することに動機付けされる。

  • Organize — 整理する
  • Make It Right — 正しいことをする
  • Improve — 改善する
  • Make It Work — うまくいくようにする
  • Develop — 発展させる
  • Establish — 確立する

The Key Contributor family

行動の中心にいることや他者との差別化に動機付けされる。

  • Evoke Recognition — 関心を引く
  • Bring Control — コントロールする
  • Be Unique — ユニークである
  • Be Central — 中心である
  • Gain Ownership — オーナーシップを得る
  • Excel — 優れている

以上のテーマの詳細は、"欲望の見つけ方" の著者である Luke Burgis さんが書いた記事mayasheth さんの記事 などから参照できる。ただし、どうやらテーマの分類分けそのものも必要に応じてアップデートされているようなのでご注意を... (診断後のレポートでは32個のテーマが記載されており、既存のテーマが細分化されたり別の名前に変わったりしていた)

MCode Assessment を受けてみた

Motivation Code は前述の公式のHPから MCode (Motivation Code) Assessment を受けることで診断できる。受けるためには $89.00*2 でライセンスを購入する必要がある。設問は全て英語だが、心配な人も DeepL 片手に挑めばほとんどが問題ないと思う。

受ける前の予想としては、Explore / Be Unique / Be Central / Excel あたりが強そうかなと思っていた。

受けてみた結果の上位5つがこちら。

  1. Comprehend and Express — 理解し、表現する
  2. Explore — 探求する
  3. Be Unique — ユニークである
  4. Excel — 優れている
  5. Maximize — 最大化する

まず、トップに Comprehend and Express が入ってきたのは驚いた。理解したものを他者に伝えるという行為は、言われてみれば好きだし、結果に繋がりやすいという感覚がある。今この記事を書いているのもこの特性から来るものだろう。他にも、下記のようなことが例として挙げられていて、自分が普段楽しいと思うこと(= あまり心理的負荷をかけずに取り組めること)ばかりだったので納得感が凄かった。

  • 複雑なものを単純化して表現する
  • 未知を既知に変えていく
  • 自分が信じていることを実践し、模範とする

Explore / Be Unique / Excel あたりは予想通り上位だった。オンライン大学に通ったり、次から次へと趣味に没頭したり、ゲームはRPGよりも対人ゲームが好きだったりと思い当たることが多い。

最後の Maximize は前述の27のテーマに含まれていないものなので、きっとアップデートで追加されたんだろう。高い目標を設定した上で自分がやれることを最大限やる、みたいなものだった。これも違和感は無い。

上位5つのテーマについては、下記のような詳細な解説がレポートに含まれている。

  • どういったシーンでその特性が現れやすいか
  • どのような結果に繋がりやすいか
  • どのような環境で成功しやすいか
  • どのような環境で苦しみやすいか
  • 特性のネガティブな側面

診断結果には上位5つだけではなく、他のものも全てランク付けされてレポートに含まれる。下の画像が全体の傾向を表すレポートで、良くも悪くも個人にフォーカスしたものが上位に来ている印象を受けた。

Do It Right (正しいことをする) が一番低くなっているが、これはあくまでも「"正しい" とされていることをすることに楽しさを見出しにくい」だけであり、「正しいことをしない」わけではないのでご留意を...(悪人ではないです)

16Personalities との比較

有名な性格診断である 16Personalities をやったこともある (ENTPだった) のだが、あちらは面白いで終わってしまい何かに活かすことは難しい印象を受けた。対して、Motivation Code は面白いだけで終わることなく、理想のポジションやキャリアを描いたり、そこへのアプローチを設計するのに役立てやすいと感じた。

この印象は、それぞれの診断の特性の違いから来るものだろう。16Personalities は個々の振る舞い (= インターフェース) にフォーカスしたものであるのに対して、Motivation Code は振る舞いの内発的動機付け (= ロジック) にフォーカスしたものである。自身の行動だったり考え方に影響を与えやすいのは後者であることは明確だ。

また、前述の Motivation Code の書籍には具体例を交えたより詳細な各テーマの解説があるので、そちらを読んだことにも起因していそう。

終わりに

人間が設問に答える以上、若干バイアスがかかった結果ではあるだろうが、意外な発見があったりしたので受けて良かったと思う。

ちょっと手を出しにくい値段設定ではあるが、興味がある人はぜひ MCode Assessment を受けてみるか、本を読んでみてほしい。福利厚生でこういったことを試せる弊社に感謝🙏

企業向けのプランなどもあったので、成長支援の一環として会社で取り入れてみるのも面白そう。内発的動機付けを明確に区別した上で強弱の順位を付けるというのは、個人的には好きな考え方だったので、今後日本でも広まっていくと良いなと思った。日本語対応が望まれる。

*1:The Motivation Code: Discover The Hidden Forces That Drive Your Best Work

*2:2023/05/30時点

3年の旅路を経て、University of London で Computer Science を学ぶ

"a long journey, abstract, light of hope, delightful, a small walking person"

思い返すと、長い旅路は2019年から始まった。

tmkk.hatenablog.com

コンピュータサイエンスを学びたい」 – そう思ってから3年もの月日が経った。

Coursera や UoPeople という手段を知ってから、色々なことがあった。Coursera でいくつかコースを取ってみたり、UoPeople に仮入学したものの英語力不足で最終試験に落ちたり。

UoPeopleの入学を見送ってCourseraで勉強することにした - Velocity
満を持してUoPeopleに入学しようと思ったら、英語力が足りなかった話 - Velocity

それでも、コンピュータサイエンスを体系的に学びたいという欲望が消えることは無かった。また、どうせ学ぶなら英語で学びたいという欲張りな気持ちも同様だった。自分でも諦めが悪いと思うが、それほどにやりたいことだった。

客観的に見ると、大学に入学する・しないを延々と往復している振り子のように見えるかもしれない。ただ、主観的には振り子ではなく螺旋だと感じている。技術の変遷などと同じく様々な経験の積み重ねによって少しずつ考え方が洗練され、最初よりも強固な意志になったのだと思う。飽き性の自分が英語学習を続けられたのも螺旋があったおかげだ。

tmkk.hatenablog.com

3年の旅路を経て

タイトルにある通り、4月から University of London に入学してコンピュータサイエンスを学ぶことになった🎉

コンピュータサイエンスの学士号取得のためのプログラム (Bachelor of Science in Computer Science) をオンラインで受講することになる。卒業までには3年半*1 がかかる。

www.london.ac.uk

University of London についての詳しい説明は、他の先駆者の方々のブログにお任せする。

今の心境としては、とにかく無事入学できて良かったという気持ちが強い。

IELTSに向けて勉強していた時期や、出願してから結果を待っていた時期はずっと落ち着かない気持ちだったが、結果に繋げられて本当に嬉しい。とはいえ、まだスタート地点に立ったに過ぎないのでここからの旅路を精一杯楽しもうと思う。目指せ優等生!

*1:現状 Performance Based Admission の場合は最低でも3年半がかかる模様

IELTS 6.0への道のりと英語学習の記録

3回訪れた思い出の試験会場(バークレーハウス)

2021/06 に英語力不足で UoPeople への入学を失敗してから1年と8ヶ月が経ち、ちまちまと続けていた英語学習が一旦区切りがついたのでこの文章を書いている。

2023/02/12 に受けたIELTS (3回目) で6.0を取得した🎉

ちょっと英語ができる人は少し勉強すれば6.0くらいはシュッと取れるらしいのだが、自分としてはめちゃくちゃ大変だったので感慨深い。英語学習、あまりにも大変😇

IELTSとは

IELTSはイギリス版のTOEFLみたいなもので、Writing / Reading / Listening / Speaking の4技能の英語力を測定してくれる試験。それぞれについて 1.0~9.0 まで 0.5 刻みでスコアがつく。

IELTSの9段階評価(バンドスコア)

IELTS/TOEFLは英語力を証明する方法としてよく利用されており、海外の大学・大学院などの出願条件の一つとして課されていることが多い。要求スコアは学校によって異なるが、大学だと 5.5~6.5、大学院だと 6.5~7.5 あたりが求められることが多い気がする。

自分はOA (= Overall) 6.0 なので、有能なユーザーらしい。わーい有能。

そして、なんといっても受験費用が高い。1回受けるのに25,000円くらいするので、必死に勉強して1回でスコアを取ろうと考えがち(自分の場合、これが結果的に悪手だった)

受験履歴と勉強内容の変遷

自分の目標である OA 6.0 / 各セクション5.5↑ を取得するまでに3回受験したので、それぞれの受験結果と勉強内容を振り返っていく。

1回目の受験:2022/10/30

2021/06の UoPeople の英語力テストで心を折られて以降、英語をだらだら勉強したり飽きたりを繰り返していたが、重い腰を上げてとりあえず1回受けてみることを決めたのが2022年の夏くらい。

全体的にレベルが低かったことを自覚していたものの具体的に何を伸ばせば良いのかが分からず、とりあえず基礎力を伸ばすことを意識して色々と教材を試していた。夏くらいから10/30の受験までにやったこととしては下記の通り。

全セクションに効くやつ

  • English Grammar In Use
    • 超定番の文法書
    • 過去に2週していたので、見返して文法の振り返り
  • 実践IELTS英単語3500
    • 人気の単語帳
    • レベル2 (~6.0) くらいまでを Quizlet で何周かやった
  • IELTS Academic 16
    • 言わずと知れた公式問題集
    • 問題解いた後は、Reading はちゃんと精読をして Listening はちょっとシャドーイングしたりを1周
    • 1周といいつつ Speaking はここではあまりやっていなかった

Writing

Listening

  • 英語耳 / Elsa Speak
    • 発音の仕方を英語耳で学び、発音矯正アプリの Elsa Speak でちょくちょく練習といった感じ
    • 発音矯正・Listeningの土台作りが目的
  • BBC Learning English

Speaking

  • Understanding IELTS: Speaking
    • Writing 同様、公式が FutureLearn で提供している基礎コース
    • 要点を軽く掴んだくらいで、全部はやらなかった

結果

  • OA: 5.5
  • Listening: 5.0
  • Reading: 6.0
  • Writing: 5.5
  • Speaking 5.0

Reading が思ったより取れた反面、Listening / Speaking が思ったより取れていないなぁという感想だった。また、Writing についても当日はかなり苦しみながら書き上げたため、5.5 というスコアは自分としては上振れした感覚があった。

しかし、ここでやっと課題・やるべきことが明確になり、英語学習のモチベーションがだいぶ上がったのを覚えている。受験料が高いとはいえ、早めに一回受けてみるのが大事という学び。公式の模擬試験が1回5,000円くらいで受けれるのでそれを受けるのが一番良かったかも。

2回目の受験:2023/01/08

受験費も高いので、次で絶対目標スコアを取るぞ!と意気込んで臨んだ2回目の受験。

11月から受験までの年始にかけては、1回目の受験でいまいちだった Listening / Speaking / Writing の3セクションを全体的に伸ばしていく戦略で、次のような勉強をしていた。

全セクションに効くやつ

  • 英文法の鬼100則
    • 1回目の受験後、IELTSの勉強を始める気が起きなかったため、気分転換として読んだ
    • "文法が持つニュアンス" に重点が置かれていて、面白いし若干モチベが戻ってきたので良かった
  • IELTS Academic 16
    • 2回目の受験直前に軽く解いた

Writing

  • IELTS ライティング徹底攻略
    • IELTSライティングのイロハが詰まっている凄い本
    • 一通り読みつつ、同じサンプル問題を繰り返し解いた
    • 圧倒的情報量のため、ざっと読んで早めにサンプル問題を解き始めるのがおすすめ

Listening

Speaking

  • IELTSスピーキング完全対策
    • スピーキングの想定問題を大量に書いてくれている書籍
    • ただ、結局自分は20セクションくらいある内の2セクションまでしか終えられなかった
  • mytutor
    • IELTS対策用のオンライン英会話サービス
    • 月8回コースがあったので、年が明けてから1/8の受験までに詰め詰めで8回受講した

結果

  • OA: 5.5 (-)
  • Listening: 6.0 (1.0↑)
  • Reading: 6.0 (-)
  • Writing: 5.5 (-)
  • Speaking 5.0 (-)

Listening は対策したおかげで 5.0 → 6.0 にちゃんと上がっている!!Writing は上振れ無しで 5.5 取れている!!!

そして肝心の Speaking、全くスコア動かず、撃沈!!!!!

改めて勉強内容を見てみると、Speaking でスコアを取れていないのはそれはそうというか、対人でもっと Speaking 練習するべきだなと感じた。この回は Speaking の担当者が結構早口で、何度も聞き返してしまいリズムが掴めなかったというのもありそう😇

3回目の受験:2023/02/12

ということでもう一度受けることに...。3度目の正直で今度こそ目標スコアを取りたいところ。

勉強の戦略としては、Speaking/Writing に絞ってこの2セクションを 0.5 ずつ伸ばす方針を取った。Speaking はいわずもがな、Writing は2度の受験とも 5.5 だったため Reading/Listening が下振れしてもいいように 6.0 まで伸ばしたいなと思い(この戦略が後に響くことに)

Writing

  • IELTS ライティング徹底攻略
    • 2度目の受験に引き続きこれをひたすらやる
    • どちらかというと Part 1 を重点的にやっていた
      • 配点が Part 2 と比べ少ないとはいえ、モデルアンサーのクオリティに寄せやすいのは Part 1 かなと思い

Speaking

  • DMM英会話
    • オンライン英会話は色々あるが、1回の受講あたりのコスパが良いDMM英会話を選択
    • 毎日、IELTSの模擬テストレッスンを受ける (25min) → 自分の回答を見直してクオリティを上げる (30min) ということをやっていた
  • mytutor
    • 2回目の受験前同様、引き続きお世話になっていた
    • IELTS対策と銘打ってるだけあり、レッスンのクオリティはDMMよりも高かった印象
  • Collins English for Ielts - Ielts Speaking: Ielts 5-6+ (B1+)
    • 評判良さそうだったので途中で買ってみたやつ
    • 内容は結構良かったが、DMM英会話とmytutorを並行して受講していたので時間が足りず、結局そこまでガッツリはやらなかった

結果

  • OA: 6.0 (0.5↑)
  • Listening: 5.5 (0.5↓)
  • Reading: 6.0 (-)
  • Writing: 6.5 (1.0↑)
  • Speaking 6.0 (1.0↑)

念願の OA 6.0 / 各セクション 5.5↑ を取得😭

1ヶ月の準備期間ではあったが、対策した Writing/Speaking がちゃんと 1.0 ずつ上がっていて良かった🙌

ただ、正直受験直後は Listening が 5.0 なのではないかと凄い心配していた...。Listening の勉強をかなり疎かにしていた(Speaking やってれば伸びるやろ!と思っていた)のもあり、全然分からんやんってなって絶望していた😇

運良く (?) 5.5 だったので命拾いした、前回取れていた Listening が原因で再受験はメンタルに来るので...。

せめてテスト3日前くらいからは IELTS Academic の模擬テストを2個くらいやるとか、全体的に感覚を取り戻す作業は絶対やるべきだった(なぜかやらなかった)

大変だったこと

振り返ると、とにかく英語学習のモチベーションの維持が大変だった。英語学習は地道な積み重ねの連続であり、他人からフィードバックをもらう機会がなければ成長も実感しにくい。これは本当にしんどくて、誇張無しで今までの人生の中で一番苦労した勉強だった。プログラミング関連の学習は気付けば2~3時間経ってるが、英語学習は30分もやればもう満足となってしまう。

この問題に効いたのは、学習におけるアウトプットの比率を増やすことだった。

自分は体系的に物事を学習することが常に最高効率だと思っていてそれは今でも間違いないと思っているが、英語のようにあまりにも学習スコープが広範の場合はそのようなやり方が仇になった。要は地盤を固めるための学習ばかりしていたことで、前に進んでいる実感を得られずにモチベーションが下がるという状態になっていた。

IELTS2~3回目に向けた学習くらいのタイミングでやっとその事実に気づき、そこからは結構楽しく勉強できていたので、自分としては大きな学びだった。インプットとアウトプットが前半は 8:2 くらいだったのを後半は 5:5 くらいに変えていた。

  • 前半の進め方
    • Writing/Speaking: どういったところが採用対象なのかを理解する / 使えるテクニックを学ぶ
    • Writing: 教材をやっていて、サンプル問題のところまで辿り着いたらサンプル問題を解く
    • Speaking: ある程度自分で解答をいくつも用意し、腕試し的にオンライン英会話を使う
  • 後半の進め方
    • Writing: とりあえずサンプル問題の数をこなし、微妙だったところを書籍を見ながら添削
    • Speaking: オンライン英会話をとにかくこなし、愚直に微妙だったところを振り返り

もちろんインプットを重点的にやっていた時期があったからこそ 5:5 の割合でも学習がワークしていたという側面はあるとは思うが、最初からインプット:アウトプットは 6:4 くらいでも良かったかなと今では思っている。

文法とちょっとした語彙力は必須なので、もしここが足りなければ我慢してやり切るしかなさそう。英単語帳の記憶が本当につまらなくて、どうしようかと思いながら途中まで気合でやっていたが、1回目の受験以降は一切やらないという方向に舵を切ったのは良かった。Reading で6.5以上を取ろうとするならやるしかなさそうだが、6.0 までは意外となんとかなった。

まとめ

IELTSに費やした学習時間は toggl で計測している限り、320時間くらいだった。toggl で計測せずに勉強している時間もあったので 350-400 時間くらい?(実は、内85時間は2021年なんだけど)

飽きて、再開してを繰り返していたので、1年半くらいかけている割には少ない時間だが、自分らしくてまぁ良いかなと思うww

何はともあれ、無事に目標スコアを取得できて本当に良かった。

このスコアがあれば... (次回に続くはず)

2022年1~3月のOKR振り返りと4~6月のOKR設定

以前設定した、2022年1~3月のOKRの振り返りと4~6月のOKR設定を記しておく。

2022年1~3月の目標設定: 頑張らずに済む仕組み作りを頑張る - Velocity

1~3月のOKRの振り返り

各emojiの意味

  • 🌈 : 完了👏
  • ⛅️ : もう少し
  • ☔️ : 何の成果も得られませんでした

Objective 1: システム設計の道標を立てる

Objective 2: 持続可能な省エネ学習スタイルの確立

  • 結果
    • ☔️ KR1: 理想的な習慣をアプリで定義し、毎日計測する
    • ☔️ KR2: もしKR1に飽きてしまい、計測を辞めてしまっても2日以内に計測を復帰する
  • 振り返り
    • 予防線まで貼ったのにも関わらず全く管理できていない😇
    • 引っ越しやライフスタイルが変化したこともありルーティンは形成出来ていないのだが、学習時間は確保できているという状況なので悪くはない
    • ただ、ルーティンが形成されていた方が絶対に捗るので、次Qも継続して取り組んでいきたい

Objective 3: 引っ越しを済ませ、住環境・生活サイクルを安定させる

  • 結果
    • ⛅️ KR1: 1月中に住所変更や段ボールの片付けなど引越しに伴う雑務を完了させる
    • 🌈 KR2: テンションが上がる作業環境を作る
  • 振り返り
    • 引っ越しに伴う雑務はなんやかんやで2月の中旬くらいまでかかったが、作業環境はいい感じに整えられたので満足
    • 壁に背を向ける社長席スタイルが非常に良い

所感

  • OKRの達成率で言うとそこまででもないが、1~3月はなんだかんだ良いQだった。
  • 業務で設計を考える機会があったので、そこでちゃんと成果を出せるように「設計の道標を立てる」という Objective を設定したのだが、これは良い Objective だった
    • 必要性に駆られて勉強している時が一番捗るということを改めて認識できたので、興味があることは必要性を自ら生み出していくムーブが大事だなと思った
    • 自分は、自分にとって意味があると認識できれば後は突っ走れるタイプなので、必要性を生み出すスキルを磨くことでよりスプリント力が上がりそう

4~6月のOKR設定

Objective は次の3つ

  1. データベースの解像度を上げる
  2. 学習基盤の整備
  3. フットサルの上達

Objective 1: データベースの解像度を上げる

業務でDBMSについての知識が必要な機会があり、良い機会なので自分の中でのデータベース全体の解像度を上げたい。

  • KR1: CMUIntro to Database Systems の講義動画を chapter 12 まで見る
    • 同僚のDB強者にお薦めしてもらったやつ
    • chapter12 までやれば一通りのDBMS内の各レイヤーについての概観は分かるらしいので、一旦そこまでをゴールとする
  • KR2: 達人に学ぶSQL徹底指南書 第2版 を読む
    • SQLはとりあえず書けるくらいなので、良い書き方を改めて勉強する

Objective 2: 学習基盤の整備

前Qから引き続き習慣化に取り組みつつ、英単語力の筋トレを行うことで、今後の学習が捗るような基盤を整備する。

Objective 3: フットサルの上達

つい最近フットサルを始めた(サッカー・フットサル未経験)
やるからには趣味フットサルと言えるくらいには上手くなりたいので、練習やっていくぞ。

  • KR1: 月3回はフットサルをプレイする
  • KR2: 週3回トレーニングする (ランニング or 体幹)
  • KR3: フットサル関係の本を3冊読む

そんなこんなで2022春🌸もやっていき💪