Velocity

方向を定めて

IELTS 6.0への道のりと英語学習の記録

3回訪れた思い出の試験会場(バークレーハウス)

2021/06 に英語力不足で UoPeople への入学を失敗してから1年と8ヶ月が経ち、ちまちまと続けていた英語学習が一旦区切りがついたのでこの文章を書いている。

2023/02/12 に受けたIELTS (3回目) で6.0を取得した🎉

ちょっと英語ができる人は少し勉強すれば6.0くらいはシュッと取れるらしいのだが、自分としてはめちゃくちゃ大変だったので感慨深い。英語学習、あまりにも大変😇

IELTSとは

IELTSはイギリス版のTOEFLみたいなもので、Writing / Reading / Listening / Speaking の4技能の英語力を測定してくれる試験。それぞれについて 1.0~9.0 まで 0.5 刻みでスコアがつく。

IELTSの9段階評価(バンドスコア)

IELTS/TOEFLは英語力を証明する方法としてよく利用されており、海外の大学・大学院などの出願条件の一つとして課されていることが多い。要求スコアは学校によって異なるが、大学だと 5.5~6.5、大学院だと 6.5~7.5 あたりが求められることが多い気がする。

自分はOA (= Overall) 6.0 なので、有能なユーザーらしい。わーい有能。

そして、なんといっても受験費用が高い。1回受けるのに25,000円くらいするので、必死に勉強して1回でスコアを取ろうと考えがち(自分の場合、これが結果的に悪手だった)

受験履歴と勉強内容の変遷

自分の目標である OA 6.0 / 各セクション5.5↑ を取得するまでに3回受験したので、それぞれの受験結果と勉強内容を振り返っていく。

1回目の受験:2022/10/30

2021/06の UoPeople の英語力テストで心を折られて以降、英語をだらだら勉強したり飽きたりを繰り返していたが、重い腰を上げてとりあえず1回受けてみることを決めたのが2022年の夏くらい。

全体的にレベルが低かったことを自覚していたものの具体的に何を伸ばせば良いのかが分からず、とりあえず基礎力を伸ばすことを意識して色々と教材を試していた。夏くらいから10/30の受験までにやったこととしては下記の通り。

全セクションに効くやつ

  • English Grammar In Use
    • 超定番の文法書
    • 過去に2週していたので、見返して文法の振り返り
  • 実践IELTS英単語3500
    • 人気の単語帳
    • レベル2 (~6.0) くらいまでを Quizlet で何周かやった
  • IELTS Academic 16
    • 言わずと知れた公式問題集
    • 問題解いた後は、Reading はちゃんと精読をして Listening はちょっとシャドーイングしたりを1周
    • 1周といいつつ Speaking はここではあまりやっていなかった

Writing

Listening

  • 英語耳 / Elsa Speak
    • 発音の仕方を英語耳で学び、発音矯正アプリの Elsa Speak でちょくちょく練習といった感じ
    • 発音矯正・Listeningの土台作りが目的
  • BBC Learning English

Speaking

  • Understanding IELTS: Speaking
    • Writing 同様、公式が FutureLearn で提供している基礎コース
    • 要点を軽く掴んだくらいで、全部はやらなかった

結果

  • OA: 5.5
  • Listening: 5.0
  • Reading: 6.0
  • Writing: 5.5
  • Speaking 5.0

Reading が思ったより取れた反面、Listening / Speaking が思ったより取れていないなぁという感想だった。また、Writing についても当日はかなり苦しみながら書き上げたため、5.5 というスコアは自分としては上振れした感覚があった。

しかし、ここでやっと課題・やるべきことが明確になり、英語学習のモチベーションがだいぶ上がったのを覚えている。受験料が高いとはいえ、早めに一回受けてみるのが大事という学び。公式の模擬試験が1回5,000円くらいで受けれるのでそれを受けるのが一番良かったかも。

2回目の受験:2023/01/08

受験費も高いので、次で絶対目標スコアを取るぞ!と意気込んで臨んだ2回目の受験。

11月から受験までの年始にかけては、1回目の受験でいまいちだった Listening / Speaking / Writing の3セクションを全体的に伸ばしていく戦略で、次のような勉強をしていた。

全セクションに効くやつ

  • 英文法の鬼100則
    • 1回目の受験後、IELTSの勉強を始める気が起きなかったため、気分転換として読んだ
    • "文法が持つニュアンス" に重点が置かれていて、面白いし若干モチベが戻ってきたので良かった
  • IELTS Academic 16
    • 2回目の受験直前に軽く解いた

Writing

  • IELTS ライティング徹底攻略
    • IELTSライティングのイロハが詰まっている凄い本
    • 一通り読みつつ、同じサンプル問題を繰り返し解いた
    • 圧倒的情報量のため、ざっと読んで早めにサンプル問題を解き始めるのがおすすめ

Listening

Speaking

  • IELTSスピーキング完全対策
    • スピーキングの想定問題を大量に書いてくれている書籍
    • ただ、結局自分は20セクションくらいある内の2セクションまでしか終えられなかった
  • mytutor
    • IELTS対策用のオンライン英会話サービス
    • 月8回コースがあったので、年が明けてから1/8の受験までに詰め詰めで8回受講した

結果

  • OA: 5.5 (-)
  • Listening: 6.0 (1.0↑)
  • Reading: 6.0 (-)
  • Writing: 5.5 (-)
  • Speaking 5.0 (-)

Listening は対策したおかげで 5.0 → 6.0 にちゃんと上がっている!!Writing は上振れ無しで 5.5 取れている!!!

そして肝心の Speaking、全くスコア動かず、撃沈!!!!!

改めて勉強内容を見てみると、Speaking でスコアを取れていないのはそれはそうというか、対人でもっと Speaking 練習するべきだなと感じた。この回は Speaking の担当者が結構早口で、何度も聞き返してしまいリズムが掴めなかったというのもありそう😇

3回目の受験:2023/02/12

ということでもう一度受けることに...。3度目の正直で今度こそ目標スコアを取りたいところ。

勉強の戦略としては、Speaking/Writing に絞ってこの2セクションを 0.5 ずつ伸ばす方針を取った。Speaking はいわずもがな、Writing は2度の受験とも 5.5 だったため Reading/Listening が下振れしてもいいように 6.0 まで伸ばしたいなと思い(この戦略が後に響くことに)

Writing

  • IELTS ライティング徹底攻略
    • 2度目の受験に引き続きこれをひたすらやる
    • どちらかというと Part 1 を重点的にやっていた
      • 配点が Part 2 と比べ少ないとはいえ、モデルアンサーのクオリティに寄せやすいのは Part 1 かなと思い

Speaking

  • DMM英会話
    • オンライン英会話は色々あるが、1回の受講あたりのコスパが良いDMM英会話を選択
    • 毎日、IELTSの模擬テストレッスンを受ける (25min) → 自分の回答を見直してクオリティを上げる (30min) ということをやっていた
  • mytutor
    • 2回目の受験前同様、引き続きお世話になっていた
    • IELTS対策と銘打ってるだけあり、レッスンのクオリティはDMMよりも高かった印象
  • Collins English for Ielts - Ielts Speaking: Ielts 5-6+ (B1+)
    • 評判良さそうだったので途中で買ってみたやつ
    • 内容は結構良かったが、DMM英会話とmytutorを並行して受講していたので時間が足りず、結局そこまでガッツリはやらなかった

結果

  • OA: 6.0 (0.5↑)
  • Listening: 5.5 (0.5↓)
  • Reading: 6.0 (-)
  • Writing: 6.5 (1.0↑)
  • Speaking 6.0 (1.0↑)

念願の OA 6.0 / 各セクション 5.5↑ を取得😭

1ヶ月の準備期間ではあったが、対策した Writing/Speaking がちゃんと 1.0 ずつ上がっていて良かった🙌

ただ、正直受験直後は Listening が 5.0 なのではないかと凄い心配していた...。Listening の勉強をかなり疎かにしていた(Speaking やってれば伸びるやろ!と思っていた)のもあり、全然分からんやんってなって絶望していた😇

運良く (?) 5.5 だったので命拾いした、前回取れていた Listening が原因で再受験はメンタルに来るので...。

せめてテスト3日前くらいからは IELTS Academic の模擬テストを2個くらいやるとか、全体的に感覚を取り戻す作業は絶対やるべきだった(なぜかやらなかった)

大変だったこと

振り返ると、とにかく英語学習のモチベーションの維持が大変だった。英語学習は地道な積み重ねの連続であり、他人からフィードバックをもらう機会がなければ成長も実感しにくい。これは本当にしんどくて、誇張無しで今までの人生の中で一番苦労した勉強だった。プログラミング関連の学習は気付けば2~3時間経ってるが、英語学習は30分もやればもう満足となってしまう。

この問題に効いたのは、学習におけるアウトプットの比率を増やすことだった。

自分は体系的に物事を学習することが常に最高効率だと思っていてそれは今でも間違いないと思っているが、英語のようにあまりにも学習スコープが広範の場合はそのようなやり方が仇になった。要は地盤を固めるための学習ばかりしていたことで、前に進んでいる実感を得られずにモチベーションが下がるという状態になっていた。

IELTS2~3回目に向けた学習くらいのタイミングでやっとその事実に気づき、そこからは結構楽しく勉強できていたので、自分としては大きな学びだった。インプットとアウトプットが前半は 8:2 くらいだったのを後半は 5:5 くらいに変えていた。

  • 前半の進め方
    • Writing/Speaking: どういったところが採用対象なのかを理解する / 使えるテクニックを学ぶ
    • Writing: 教材をやっていて、サンプル問題のところまで辿り着いたらサンプル問題を解く
    • Speaking: ある程度自分で解答をいくつも用意し、腕試し的にオンライン英会話を使う
  • 後半の進め方
    • Writing: とりあえずサンプル問題の数をこなし、微妙だったところを書籍を見ながら添削
    • Speaking: オンライン英会話をとにかくこなし、愚直に微妙だったところを振り返り

もちろんインプットを重点的にやっていた時期があったからこそ 5:5 の割合でも学習がワークしていたという側面はあるとは思うが、最初からインプット:アウトプットは 6:4 くらいでも良かったかなと今では思っている。

文法とちょっとした語彙力は必須なので、もしここが足りなければ我慢してやり切るしかなさそう。英単語帳の記憶が本当につまらなくて、どうしようかと思いながら途中まで気合でやっていたが、1回目の受験以降は一切やらないという方向に舵を切ったのは良かった。Reading で6.5以上を取ろうとするならやるしかなさそうだが、6.0 までは意外となんとかなった。

まとめ

IELTSに費やした学習時間は toggl で計測している限り、320時間くらいだった。toggl で計測せずに勉強している時間もあったので 350-400 時間くらい?(実は、内85時間は2021年なんだけど)

飽きて、再開してを繰り返していたので、1年半くらいかけている割には少ない時間だが、自分らしくてまぁ良いかなと思うww

何はともあれ、無事に目標スコアを取得できて本当に良かった。

このスコアがあれば... (次回に続くはず)